2008年10月02日

ファンタシースターポータブル二次作 ぬいぐるみと女の子 その2

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 私は久しぶりに家に戻った。
 ガーディアンズコロニーにあるガーディアンとしての宿舎ではなく、主人の家だ。
 モトゥブのダグオラシティに近いニューデイズ風の大きな屋敷、それが主人であるオリ・フルカネルリの家だ。
 ニューマンの血の入っている主人は故郷を忘れないようにという先祖の言葉を守ってそうした家に住んでいる。割合でいうなら、私はそこにいることが多い。
 ガーディアンの仕事はある意味、いい加減なところがある。特定のミッションがある場合強制だが、それ以外のミッションの際は割合に自由度が高い。それでも、グラールの平和を守るという意識が高いものが多く、進んでミッションをこなす。
 しかし、私の場合は、主人が道楽、いや社会への奉仕を欲して、ガーディアンになり、そこに同行する為に資格をとったので、状況が異なる。基本的に許しがない場合、ミッションには参加しない。それでも問題なくきているのは、道楽なりに彼女の方針が、シンプルだからだ。
 そんな主人に帰参を告げるべき庭園に向かった。庭園は水の豊かではないモトゥブだが、地下水を引き込むことで、水路があり、見立ててオウトク山まである。
 庭園の中に、鋭い空気を切り裂く音が響いていた。ウィップの音だ。風に舞って落ちてくる葉を、ウィップが切り裂いている。
 主人はいつもミッションに行くときのように、黒のワンピースに紅いネクタイだ。片手に闇のフォトンを纏った紫のウィップ、肩の上には射撃マシナリーを浮かべている。マシナリーとの連携を試しているのか、時折、外れた事の文句をいっているので遊んでいるように見える。
「嬢」
 暫く待っても気づく様子がないので声をかけた。
「お帰り。船旅はどうだった?」
 長いスカートの裾を翻しながら、嬢は私を見た。
「遭難しました」
 嬢の顔は一瞬、ぼんやりとした。その白い肌が紅く変わる。
「どうしてもっと速く連絡しないの」
「救援が欲しい時は、連絡が付きませんでしたし、無事だったのですから、連絡することもないかと思いました」
 嬢が大げさに頭を振っている。
「そういう性格だったわね」
 そして笑顔を浮かべた。
「まあ、無事で何より」
「ありがとうございます」
 私は頭を下げた。
「ちょうどよかった。今日はミッションに出るつもりなの。出られるなら、同行して」
「解りました」
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