2009年02月02日

役夫之夢

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実際の役夫之夢

http://www.yojijukugo.net/yojijukugo/%E5%BD%B9%E5%A4%AB%E4%B9%8B%E5%A4%A2.html
 
 実際このような感じです。

 
 自分がなんとなく覚えていた役夫の夢


 あるオアシスを納める王がおりました。王のオアシスは、砂漠を渡る民にとっては、なくてはならぬ地で、大いに栄えておりました。
 酷税を敷き、宝物があれば奪うように納めさせ、美しい娘があれば嫁入りを控えたものでも散らすのは暴君であるといえました。
 しかし、地の利は、何よりも勝るのか、王の治世は長く続いていました。
 いつの頃からだったでしょう。王の顔には常に憂いがつきまとうようになったのです。
 歌舞や宴、美姫も宝物も、いかなるものも王の憂いをはらすことはできませんでした。
 王の憂いをもたらすのは俗世のものではなかったからです。
 王は、起きているときは王でしたが、夢の中では役夫でした。眠ってしまえばそこに待つのは過酷な苦役であったのです。
 ただ、夢の事と申す無かれ。現の時には長さがありますが、夢の中の時間にはありません。一夜であろうが、短い午睡であろうが、そこにある苦役は王にとり永遠に等しい物でした。
 ある日の事、王の悩みを聞きつけた一人の魔術師が訪れました。
「王の悩みをはらすべく用意した物がございます」。そういって魔術師が差し出したのは眼鏡でございました。
「これは他人の夢を覗くものでございます」
 王は眼鏡を持って、他人の夢を覗くことにしました。
 その最中で、謀反を企んでいた大臣や、男を引き込んでいた美姫が、誅されましたが、それもまた夢のお話。
 
 城の夢の中を見きった後に王は市中を回ることにしました。
 そして見つけたのです。自分が望むような夢を見ている物を。
 そのものは、天に届くような宮城に住み、地の果てまでを納め、星の数ほどの廷臣に傅かれておりました。
 このものの夢を手に入れたい。王はそう思い魔術師に告げると、立場を入れ替えることを。
 その夢を見る物は貧しい役夫でした。朝日の昇る前から働き、夜がくれるころまで働き、やっと暮らせるもの。
 しかし、王は、眼鏡の向こうの夢を欲したのです。
 王は魔術師のいうまま役夫と変わりました。
 今までしたこともない仕事に終われ、王は眠りました。
 しかし、夢は見ることはありませんでした。
 瞞された。そう思っても、もう王の言葉に耳を貸す物はありませんでした。なぜなら王はもう一人の役夫であったからです。
 一方役夫は夢が前に比べて小さいながらも醒めない事におびえながら暮らし始めました。
 そして夢の中で見たように国を治め始めました。
 役夫が見ていた夢の中では貧しかった自分のようなものも、楽しく暮らせる国になっていました。
 オアシスは栄え、役夫の見た夢、いいえ今は王となったその人の夢にように素晴らしい国になりました。
 役夫となった王も幸せになりました。
 魔術師は嘘をついていなかったのです。


 何か、どっかできかされたか、読んだような気がするんですが。イメージ的にはとってもアラビアンナイトなんですよね。
posted by 管理人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 更新| edit
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