2007年04月04日

字書きさんに100のお題 11、滴 【しずく】

HOME100のお題 ⇒ この記事です

 鏡を見るのを止めた。
 見ていても何も換わるわけではない。だから、目の前の事をしなくてはならない。
 机に戻った。もともと学校の図工室にあった机は大きくて、ベットほどもある。そこには絵コンテが散らかっていた。
 今度作る予定のこれは多分最後の作品になると思う。
 絵コンテを広げると、かなりの枚数はできている。あとはいかにこれにふさわしい場所をとるかだ。実写で作りたいと思っているけれど、予算があればCGでもいい。人間でとるかCGを多用するか値段を決めるのは兼ね合いだ。
 予算なんか気にしないで撮れればいいのだけれど、そうもいかない。手弁当で参加してくれる人も多いけれどあまり頼ってはいけない。
その気持ちはうれしいけど、時には不純物にもなる。
 眞と友達になったのもそんな映画作りの時だった。
 眞はずっとレフ板を持っていた。レフ板といっても、そこいらの戸にアルミホイルを綺麗に張ってつくった手作りのもので重いものなのに、重さを感じないように。
 なんだこいつはと思った。
 目立たなかったそいつが実は目立たないようにいしていたのに気づいたのはそれから暫くしてからだ。
 Heroanthiaをめぐる混乱の中で、私たちは付き合いだしていた。
ぽたりと手に落ち滴。それが涙だと気づくのに暫くかかった。
 泣くなんていったいどれだけ久しぶりなんだろう。その涙がなんの為なのかわからない。でも、止まることなく涙は流れ続けた。
posted by 管理人 at 20:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 100のお題| edit
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのTrackBack URL
http://blog.seesaa.jp/tb/37761889
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。